夢を見る
 車を運転するので、飲みに行くことはまずなかったのだけれど、そう思っていた。


 そういった輩にはなりたくないなといった感じで。


 あたしも同性で、その手の人間が身近にいるのを知っているのである。


 だから、尚更嫌だった。


 まあ、嫌うだけの個人的な感情も幾分入っていたのだけれど……。


 夜は自分の時間だと思い、ゆっくりし続ける。


 ずっとそうだった。


 これからも彼と共に歩んでいこうと。


 その週の週末も、雄哉と会った。


 あたしの部屋で、である。


「どうだった?今週一週間」


「うん。あっという間に過ぎて行ったわよ。別に気にも留めなかったし」


「そう?俺もそうだったよ。早かったからね」




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