夢を見る
「友里、朝食作るの?」


 と訊いてきたので、


「トーストだけでいい?あまり食欲ないから」


 と返した。


 そしてパンを二枚焼き、焼き上がった一枚を彼に差し出す。


 食事を取り終え、テレビがあるリビングへ入っていき、


「録画してる番組があるから、それ見ましょ」


 と言った。


「ああ。日曜だからな。貴重な時間だよ」


「そうね。あたしもあなたとの時間を大事にしたいって思ってるのよ。ささやかだけど」


「俺も君と過ごせる時間が好きだな。普段ずっと仕事で忙しいし」


 雄哉がそう言って、リビングにある椅子に座った。


 そしてコーヒーのカップを手に取り、飲んでから、あたしに代わりテレビのリモコンの
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