夢を見る
 どんな業種でも同じだ。


 そう思いながら、合間にゆっくりする。


 フロアの主任を任されているので、重責だ。


 気負わなければ済む話なのだけれど……。


 ずっとパソコンのキーを叩きながら、そう思っていた。


 単純なことに頭を使い続ける。


 与えられたフォームに文字や数値を入力し、完成させるのだった。


 もちろん、きついと思うことはたくさんあったのだけれど……。


 でも、上手に抜け穴を抜けながら、仕事をこなし続けていた。


 人というのはそんなものである。


 仕事自体、単調な代物が多いのだし……。


 金曜の終業時刻以降、残業をこなし、業務を全部終えてしまってから、フロアを出る。


 別にこれと言って気になることはなかった。



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