夢を見る
 だから、今を大切にしたい。


 そう思いながら、生きていた。


 もちろん、週末ぐらいそういった取り留めのないことは忘れてしまうのだが……。


 午後二時半の約束時に玄関先で物音がして、雄哉がやってきた。


「友里。いる?」


 彼の声だ。


 パソコンをそのままにして、玄関へと向かった。


 そして扉を押し開ける。


 雄哉が立っていた。


「いらっしゃい」


 そう言って出迎える。


 そして部屋に上げ、リビングに誘い入れた。


「よく整ってるね。綺麗に片付いてるし」
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