夢を見る
 仕事を取ってくるのは大変だ。


 でも思えるのは、雄哉も平日は必死でやっているだろうな、ということである。


 それは認めてあげないといけない。


 彼もクタクタに疲れていると思えるからである。


 お互い、いろいろあった。


 事にメンタル面での疲労が激しい。


 一日があっという間に終わってしまうのは事実だったのだけれど……。


 その日も昼まで一緒にDVDを見ていた。


 以前借りてダビングしていた刑事モノのDVDを、である。


 雄哉が、


「これ、ちょっと物足りないね」


 と言ってきたので、


「うん、あたしもそう思ってた。……普段、映像ってあまり見ないからね」
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