夢を見る
 ゆっくりと腕同士を絡め合わせ、性交し続けた。


 そして果ててしまった後も、しばらく抱き合い続ける。


 雄哉も同じベッドの上に佇み続けたのだけれど、やがて、


「友里、今からシャワー浴びようよ」


 と言ってきた。


「ええ。……雄哉って元気ね」


「ああ。俺も君とは休みの時しか会えないから、こんな時は元気になるよ。普段は相当仕事してて、ストレスとか溜めちゃってるけど」


「もう春だから、そろそろシャワーだけでもいいわね」


「うん、大丈夫だよ。俺も気にしてないから」


 彼は気丈である。


 あたしも着替えを持ち、風呂場へと向かう。


 少し生温い空気が滞留していた。

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