夢を見る
第113章
     113
 三月も下旬である。


 もうすぐコウルカジャネ島へ行けるのだ。


 あたしも社に行き、普通に仕事をこなしながら、春のバカンスを待ち続けていた。


 そして三泊四日の休みが取れるのが、三月二十四日からだったので、雄哉にメールを打つ。


 <次の月曜に出国ね>と。


 彼が<分かった。準備しとくから。君の部屋に来るよ。そこから車に乗せてって>と打って送り返してきた。


 仕事の合間でもずっとメールのやり取りが続く。


 それ以外、変わったことはなかった。
 

 単に玉木たちが送ってくる企画書に目を通す。


 眠気が差すこともある。


 特に朝の二時間ぐらいは、頭の働きが鈍い。
< 794 / 815 >

この作品をシェア

pagetop