甘え下手
不機嫌なデビル
「参田さん……。自分は会社の女の子呼ばれるのが嫌って顔しといて……」
「ん? なんか言った?」
「合コンでは自分より格下を呼ぶのが定石なんじゃなかったでしたっけ?」
入ってきた彼がテーブルに着く前に、参田さんにイヤミをかましてやる。
だって参田さんが呼んだ彼は、私と同じ会社の人なのだ。
営業だから私達と部署は違うけれど。
確か名前は阿比留(あびる)さん。珍しい苗字だから記憶している。
そして彼は社内では有名人だから。
「悪い。遅れた」
低い艶のある声。
遠くから見たことはあったけれど、しゃべってる声を聞いたのは初めてだ。
「こいつ、阿比留翔馬。会社の同期仲間ね。比奈子ちゃん知り合いだった?」
参田さんの言葉に、
阿比留さんがじっと私を見下ろす。
彫りの深い顔だちでクッと眉間にシワを寄せられると怖いです、普通に。
「ん? なんか言った?」
「合コンでは自分より格下を呼ぶのが定石なんじゃなかったでしたっけ?」
入ってきた彼がテーブルに着く前に、参田さんにイヤミをかましてやる。
だって参田さんが呼んだ彼は、私と同じ会社の人なのだ。
営業だから私達と部署は違うけれど。
確か名前は阿比留(あびる)さん。珍しい苗字だから記憶している。
そして彼は社内では有名人だから。
「悪い。遅れた」
低い艶のある声。
遠くから見たことはあったけれど、しゃべってる声を聞いたのは初めてだ。
「こいつ、阿比留翔馬。会社の同期仲間ね。比奈子ちゃん知り合いだった?」
参田さんの言葉に、
阿比留さんがじっと私を見下ろす。
彫りの深い顔だちでクッと眉間にシワを寄せられると怖いです、普通に。