甘え下手
「どうも」
阿比留さんは私達のやり取りを聞きながら、どうでもいいって感じでさっさと席に座った。
勘違いされたらどうしようなんて一人であわてていた自分がバカみたいだ。
きっと阿比留さんはそういうの、言われ慣れているんだろう。
「こっちが俺の先輩、百瀬比奈子ちゃん。で、こっちがその妹の沙綾ちゃん」
「はじめましてー」
「……はじめまして」
「なんで先輩に"ちゃん"づけしてんの、お前」
だよね、だよね!?
なんて思ったけれど言える雰囲気でもなく。
阿比留さんのふっと笑った顔が、やけにニヒルに見えたりして。
参田さんと同じグループでやりにくいと思っていたけど、こういう人の方がよっぽどやりにくいかもなんて、参田さんのありがたみを実感していた。
「え、だって比奈子ちゃん24だよ? 俺らより年下じゃん。まさか百瀬先輩とでも呼べって?」
そーだ、そーだ!
先輩って呼びなさい!
「確かに。先輩って感じじゃねえか。お子様って感じ」
「んなっ。し、失礼なっ!!」
阿比留さんは私達のやり取りを聞きながら、どうでもいいって感じでさっさと席に座った。
勘違いされたらどうしようなんて一人であわてていた自分がバカみたいだ。
きっと阿比留さんはそういうの、言われ慣れているんだろう。
「こっちが俺の先輩、百瀬比奈子ちゃん。で、こっちがその妹の沙綾ちゃん」
「はじめましてー」
「……はじめまして」
「なんで先輩に"ちゃん"づけしてんの、お前」
だよね、だよね!?
なんて思ったけれど言える雰囲気でもなく。
阿比留さんのふっと笑った顔が、やけにニヒルに見えたりして。
参田さんと同じグループでやりにくいと思っていたけど、こういう人の方がよっぽどやりにくいかもなんて、参田さんのありがたみを実感していた。
「え、だって比奈子ちゃん24だよ? 俺らより年下じゃん。まさか百瀬先輩とでも呼べって?」
そーだ、そーだ!
先輩って呼びなさい!
「確かに。先輩って感じじゃねえか。お子様って感じ」
「んなっ。し、失礼なっ!!」