甘え下手
「あれ? 何その白い目! 比奈子ちゃん、可愛い顔が台無しだよ!」
「これ替えるの結構大変だったんですけど」
「えっ、うん、そうだよね。比奈子ちゃん、頑張ったね」
二コリと笑顔を浮かべる参田さんは、私より三つ上の二十七歳で大学院卒の新入社員。
こんなナメた態度で世の中渡っていけると思うなよ、といつも私は心の中で毒づいているが、案外、要領の良い参田さんは、仕事もできて上司の評判も上々だったりする。
性格はかなり軽いが、見た目もそこそこで、女性社員の人気もそれなりにある。
私は全くタイプじゃないけど。
第一、私に仕事を押しつけて、平然と笑顔を浮かべるその神経が信じられない。
「参田さん、開場の三十分前にはブースにいてください! いつも言ってるじゃないですか」
イラっときて強い口調で注意する。
そうだ、私は年下とはいえ、参田さんから見たら先輩のはずだ。
もっとも大学で専門的な勉強をしてきた参田さんの方が、商品の説明は上手かったりするんだけど。
「これ替えるの結構大変だったんですけど」
「えっ、うん、そうだよね。比奈子ちゃん、頑張ったね」
二コリと笑顔を浮かべる参田さんは、私より三つ上の二十七歳で大学院卒の新入社員。
こんなナメた態度で世の中渡っていけると思うなよ、といつも私は心の中で毒づいているが、案外、要領の良い参田さんは、仕事もできて上司の評判も上々だったりする。
性格はかなり軽いが、見た目もそこそこで、女性社員の人気もそれなりにある。
私は全くタイプじゃないけど。
第一、私に仕事を押しつけて、平然と笑顔を浮かべるその神経が信じられない。
「参田さん、開場の三十分前にはブースにいてください! いつも言ってるじゃないですか」
イラっときて強い口調で注意する。
そうだ、私は年下とはいえ、参田さんから見たら先輩のはずだ。
もっとも大学で専門的な勉強をしてきた参田さんの方が、商品の説明は上手かったりするんだけど。