甘え下手
お詫びのしかた
本当は沙綾のことが気になるし、阿比留さんに色々言われたダメージで、参田さんと飲んでる気分じゃなかった。
だけどろくに食事もできていないのに、参田さん一人を残すのも気が引けて、私達二人で高級肉をひたすらたいらげた。
しかも結局、阿比留さんは帰ってしまったから、お会計も二人で割り勘。
ああ、参田さんに意地悪しようとしたから、バチが当たったんだ。
「あー、肉とか当分見たくねえ。高い肉ってなんであんなにクドイんだ」
「ですね……」
「ま、展示会の打ち上げだからいっか。でも今度からチーフ呼ぶべきだな。財布として」
「財布としてって……」
「あ、なんなら櫻井室長も誘う?」
「や、やめてくださいってば」
「比奈子ちゃん、櫻井室長のドコが好きなの? 同じフロアにいるけどそんなに接点あるっけ?」
「櫻井室長は……」
「うんうん?」
「って、なんで私が参田さんに恋愛相談しなきゃいけないんですか!」
「えー、いいじゃん。俺、協力するよ?」
「いりません! ってかこの話は忘れてください!!」
「えー、代わりに沙綾ちゃんとの仲取り持ってよ」
「知りません」
参田さんの軽口につーんとそっぽを向いた。
参田さんには教えてあげない。
櫻井室長は……、優しくて、たまにとっても可愛いところもあるんだ。
だけどろくに食事もできていないのに、参田さん一人を残すのも気が引けて、私達二人で高級肉をひたすらたいらげた。
しかも結局、阿比留さんは帰ってしまったから、お会計も二人で割り勘。
ああ、参田さんに意地悪しようとしたから、バチが当たったんだ。
「あー、肉とか当分見たくねえ。高い肉ってなんであんなにクドイんだ」
「ですね……」
「ま、展示会の打ち上げだからいっか。でも今度からチーフ呼ぶべきだな。財布として」
「財布としてって……」
「あ、なんなら櫻井室長も誘う?」
「や、やめてくださいってば」
「比奈子ちゃん、櫻井室長のドコが好きなの? 同じフロアにいるけどそんなに接点あるっけ?」
「櫻井室長は……」
「うんうん?」
「って、なんで私が参田さんに恋愛相談しなきゃいけないんですか!」
「えー、いいじゃん。俺、協力するよ?」
「いりません! ってかこの話は忘れてください!!」
「えー、代わりに沙綾ちゃんとの仲取り持ってよ」
「知りません」
参田さんの軽口につーんとそっぽを向いた。
参田さんには教えてあげない。
櫻井室長は……、優しくて、たまにとっても可愛いところもあるんだ。