甘え下手
「私のことばっかりおせっかいしてないで、阿比留さんはどうなんですか!?」
「俺?」
「彼女とか、いないんですか?」
「べつにいないけど」
「裏で相当、遊んでるって噂は本当ですか!」
さあ、吐け。とばかりにテーブルをドンっと叩いてやった。
阿比留さんは「なんで急に取り調べノリだよ」と若干不機嫌そうにしながらも、答えてくれた。
「まあ、嘘じゃないんじゃねえ?」
「え……」
「えって何。そういう噂、聞いてたんだろ?」
「はい……」
確かに私は知っていたはずだった。
女嫌いの阿比留さんは単なる噂で、裏で相当遊んでる阿比留さんの方が本当なんだろうってこと。
それなのにこうして話してみるとすごくいい人だったから、いつのまにか脳内で勝手に、そんな人であるはずがないって変換かけちゃってたんだ。
だから私の心は筋違いだって分かってるのに、勝手にショックを受けた。
「俺?」
「彼女とか、いないんですか?」
「べつにいないけど」
「裏で相当、遊んでるって噂は本当ですか!」
さあ、吐け。とばかりにテーブルをドンっと叩いてやった。
阿比留さんは「なんで急に取り調べノリだよ」と若干不機嫌そうにしながらも、答えてくれた。
「まあ、嘘じゃないんじゃねえ?」
「え……」
「えって何。そういう噂、聞いてたんだろ?」
「はい……」
確かに私は知っていたはずだった。
女嫌いの阿比留さんは単なる噂で、裏で相当遊んでる阿比留さんの方が本当なんだろうってこと。
それなのにこうして話してみるとすごくいい人だったから、いつのまにか脳内で勝手に、そんな人であるはずがないって変換かけちゃってたんだ。
だから私の心は筋違いだって分かってるのに、勝手にショックを受けた。