甘え下手
***
スマホで会場近くの居酒屋を検索したものの、結局、焼き肉屋へ直行した。
初対面の男女がなんで焼き肉って思ったけれど、サタンの希望で勝手に焼き肉に決まっていた。
こうなったら食べるだけ食べて、胃袋を満たして帰ろう。
一応、お洒落系の焼き肉屋さんに二人で入って、とりあえず生ビールを頼んだ。
「友達場所分かるって?」
「メールでお店のURL送ったから大丈夫だと思いますよ。ていうか友達じゃないです」
「え? なんで? もしかして会社の先輩とか?」
サタンがちょっと苦笑いをする。
向こうも会社のツレなんて嫌だって思ってるらしい。
「違いますよ。あ、着いたかも」
ブーンとスマホがスーツのポケットの中で震えて、メールの着信を告げる。
それを確認しようとするよりも早く、「あ、比奈子ちゃんの友達? はじめましてー」とテンション高めの参田さんの声が聞こえて顔を上げた。
スマホで会場近くの居酒屋を検索したものの、結局、焼き肉屋へ直行した。
初対面の男女がなんで焼き肉って思ったけれど、サタンの希望で勝手に焼き肉に決まっていた。
こうなったら食べるだけ食べて、胃袋を満たして帰ろう。
一応、お洒落系の焼き肉屋さんに二人で入って、とりあえず生ビールを頼んだ。
「友達場所分かるって?」
「メールでお店のURL送ったから大丈夫だと思いますよ。ていうか友達じゃないです」
「え? なんで? もしかして会社の先輩とか?」
サタンがちょっと苦笑いをする。
向こうも会社のツレなんて嫌だって思ってるらしい。
「違いますよ。あ、着いたかも」
ブーンとスマホがスーツのポケットの中で震えて、メールの着信を告げる。
それを確認しようとするよりも早く、「あ、比奈子ちゃんの友達? はじめましてー」とテンション高めの参田さんの声が聞こえて顔を上げた。