腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?
「ちょ、紅さん、あの岩動ってヤツ、シメてやって下さいよ!!」
メイド服を着た山口にそう言われたのは数10分前。
その時は、山口が何故メイド服着てるかあえて問いたださなかった。
山口は、そういう線のヤツだと思ったから、そっとしといてやろうと思った。
「え、ちょ、紅さん??俺の趣味じゃねーッスよ??え、勘違いしないでほしいッス、え、え、紅さん!?」
必死に否定する山口が見苦しかったから、もう見ない事にした。
大丈夫だぞ、山口。
俺は、何も見てねぇし聞いてねぇし言わねぇよ。
安心しろ。
「違うッスってぇぇ!!!だから、コレ、岩動ほたるってヤツに着させられたんスって!!」
山口、醜いぞ。
そんな苦しい言い訳をするんじゃねぇって。
ほら、俺の顔を見ていい加減気づけよ。
今俺はお前の趣味を受け入れるため菩薩のような微笑みを浮かべているだろう??
「違うッスって!!もういいス!!俺意外に、上村兄弟も岩動にやられたンス!!」
急に、話題変換をするな…コイツ。
それに上村兄弟って言ったら二年最強勢力幹部だぞ??
まぁ二年最強勢力を含めソイツは俺の部下ですけどね。
もしあの上村兄弟がやられたとして、恥ずかしくねぇのか??コイツら。
女にシメられて俺に助け求めるなんてよォ。
しかも、この俺に女に暴力を振るえだって??
情けねぇったらありゃしねぇ。
俺、女恐怖症だからね。
行けるワケないだろ。