腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?




帰り道。

俺達は、何も話さなかった。


無言の空気は、俺にとっては苦痛でしかなかったが。

ほたるは、やっぱり澄んだ瞳をしていた。


心の中に居たフワフワした気持ちはいっきに冷たく、重たくなる。

あぁ、ほたるはやっぱり自分の漫画のためにキスをしたんだな。


そう、思った。

本当はそのためにキスをしたのに…。


所詮浮かれているのは俺だけだって分かって余計に悲しくなった。

力になりたいとか言っといて。


結局俺はほたるとキスがしたかっただけ??

ファーストキスは、彼女じゃない女とした。


こんなに好きなのに、言葉にも動きにも表せない。

別にそういう関係になりたかったワケじゃないのに。


今、この関係が歯痒かった。






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