腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?
「え〜文化祭、来月に迫ってるんだけど…」
ナヨナヨした担任の声なんて、ギャァギャア騒ぐ俺達の耳には届かない。
「紅サン、文化祭どうするッスか??」
山口が、そう俺に聞く。
別に予定も無かったし、ウ〜ンとか言って考えているとまた山口が口を開く。
「あ、彼女の岩動サンと回るッスか!?」
「はぁッ!!??」
はぁぁぁぁぁぁッ!!!?????
頭の中は何も考えれなくて、ただ叫んでただ勢いよく立ち上がった。
いきなり立ち上がったから、山口は肩をびくんとさせていた。
「え??違うンスか!?」
そういう俺達の話題の中に、突然ほたるが入って来る。
「違うもなにも…あんな事を私にしておいて、酷いぜ、善哉…」
なんてワザとらしく瞳を潤ませる。
「いや、あんな事ってアレ!?アレは仕方なかっただろ!!!」
多分皆は何のことか分かっていないと思うが。
アレとは、キスの事。
「うわぁ、思い当たりがあるだけにパネェッス。さすが紅サン」
「違う!!あるけど違う!!!」
「違うってどういう事よ!!私にも説明しなさいよ!!!」
「そうッスよ、俺にも教えて下さいッス!!」
ほたるてめぇェェェ!!!!!!
マジ放課後覚えてろ!!!!
もう絶対コスプレ何かしてやんねーかんな!!!!!!!
てゆうか何でこんな女言葉まで使って迫真の演技すんだ!?
誤解招いちゃってるでしょうがァァア!!!
「やっぱり岩動サンの事下の名前で呼んでンのは紅サンだけだからなァ」
「あぁ、相当な仲だな!!!」
「ケケッ、紅サンも絶対尻に敷かれてるぜェ」
クラスメートABC!!!!
そこの名も無きエキストラめぇ!!!!
何かそこまで勝手に予想すんじゃねぇよ!!
しかもC!!とくにC!!!
てめぇ俺の事絶対ナメてんな!?
確かに尻に敷かれてるけれども!!!!!
「あ、あのー文化祭ー…来月までー…迫って…るん…ですけど」