腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?
「てゆうかほたる…コスプレって、まさか…」
そう、ほたるの顔を見たら。
見たこともないくらい怪しい笑みを浮かべていた。
「んひゃひゃ☆…私のコレクションじゃあ足りないカナ☆」
あ、やっぱり。
ガッツリ全員自分好みのコスプレさせる気だ。
「コスプレって何をするンスか??岩動サン」
まぁ、山口の言う通りだろう。
確か山口も一度メイドコスされてたもんな。
まさか文化祭であんな格好させられるとは思ってないだろう。
「デブちゃびんには特別サイズ買いに行ってやるぜ☆」
デブちゃびんとはおそらく山口の事なんだろう。
確かにデブだけど。
勝手に嫌なトコをつくあだ名つけてるし。
「善哉、今日一緒に買いに行こうぜ」
山口と話していたと思ったら、首を背中にくっつくぐらい反らして話し掛けて来た。
「あぁ…いいぜ…」
曖昧な返事だったのに、周りはデートだなんだと囃し立てる。
俺は、恥ずかしくて頭を雑に掻きむしった。
トーンを切るときに使うカッターを振り回して周りを静止させるほたる。
そんなほたるの小さい背中を、視界から追いやった。