腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?
「善哉」
そう、呼ばれたから振り返る。
すると、ほたるが居た。
「あれ??どっか行ったんじゃ…」
いつのまに。
そう言ってもほたるは、俺をじっと見るだけで答えてくれない。
「あ、なるほど。これは幻覚だ、幻聴だ!!ほたるに会いたいモン!!ほたるの事好きだモン!!なんであっこでほたるの事追いかけなかったんだろう??あんなベタベタなシチュエーションはりぼんで散々見てるのに!!」
別に誰かに聞かれてるわけでもないし、聞かれて困る事じゃないから堂々と独り言を言うと、幻覚のほたるが幻聴を生み出した。
「それ、本当…!?」
「あぁ、本当だ」
本当だ。
俺は根っからのりぼん派だからな。
「わ、私もな…善哉の事…好き、なんだ…!!!!」
「え??」
幻覚にしては、やけにリアル…
幻聴にしては、こんな絞りだしたような声…。
「アハハ、さすが幻覚…」
もう自分の悲しさに笑えてきた。
「幻覚じゃねぇよ!!」
「はぁッ!?」
前言撤回。
やっぱ、あの独り言は聞かれたら困る。
特にほたるは困るぞ〜。
つーかもう聞かれてるぞ〜。
しかも、私も好きって…
意味わかんねぇ!!!!