腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?
さすがほたるしか女が居ないだけあって体育館の熱気とムサさはハンパなかった。
演劇部の劇が終わったステージでは伊東が司会をしていた。
『うぅーん、今年もイイ感じで集まっているねぇ♪』
猫目で、テンションの高いヤツ。
金髪で耳と鼻と舌に穴を開けているまさにチャラ男。
広い体育館の中心には、リングのようなステージがあって、机だけが4個並んでいた。
舞台の上でパイプイスに座っていた伊東は、ガタリと立ち上がり大きく息を吸った。
『野郎ども!!力があるなら力で勝て!!!チキチキ!!腕相撲大会ーーーッ!!!!!!!』
そう、大声で言った後、男達の怒号は体育館を煩く包み込んだ。
俺とほたるは周りにつられず片手で耳を塞ぎ、片手で手を繋いだ。
『ルールは簡単!!このエントリー表通りに戦ってもらって、一位にはバケツ5個分の商品、二位にはバケツ3個分、三位はバケツ1個分の商品だぜぇッ!!!!!』
血の気の多い野郎共はこれだから嫌いだ。
まぁ去年優勝したのはやっぱ俺だけど。
『そして去年優勝した期待のルーキー紅は今年も連覇するのか!?』
どんどんと盛り上げてく伊東。
「善哉去年優勝したのか!?すげぇな」
無邪気に喜ぶほたるを見たら、去年優勝しといてよかったって思った。
それに今伊東のヤツ俺の事呼び捨てしたな??後で覚えとけバーカ
『そして急に転校してきた軟弱高校唯一の女生徒、岩動ほたるには期待がされマスネ!!!色んな意味で!!!!』
「んひゃひゃ☆期待に添えて優勝してやんよ☆」
ほたるの目には炎が宿っていた。
まぁ期待っつっても手が握れるとかそんなんだろ。
エントリー表を見れば一回戦目は俺とほたる。
ここで俺がほたるを負かせば誰にもほたるは触れさせねぇ!!!!!
フハハハハ!!!!