元カレvs今カレ
「お父さんか……」
小さく聞こえるか聞こえないかくらいの声でボソッと言った。
「えっ?」
「俺、親父いたことないから…いただけいいだろ…」
冷たく低い声で言われた
「そっ…そーだよね」
無理矢理つくった笑顔で返したけど
それから数分の沈黙
「俺が…傍にいてやるよ。一生お前を淋しい思いさせねぇから。俺は居なくならねぇから」
えっ?傍にってどーいうこと!?
ビックリし過ぎて言葉にならず心で問いかける私。
「だから…俺の女になれ。」
意味分かんないよ…
「ちょっと待って どーしてそうなるの!?」
「何が?」
「だって私たち今あったばっかりで名前も知らないんだよ!?」
「あっ!!俺、魁兜。谷口魁兜」
そーいうことじゃないんだけど…
「………」
「お前は?」
「えっ?」
「名前」
「可里田星那」
「星那か…携帯かして」
無理矢理携帯取られてなんか勝手に弄ってから私に向けて携帯を投げてきた。
「じゃ俺行くわ。なんかあったら連絡しろよ」