【完】運命的な許嫁
その記憶はそこで途切れ…
目を開けると又、
あの真っ白の世界にいた。
何だよ…………
「おい!くそ!何だよこれ!!」
そう叫ぶが誰もいない。
誰もいない真っ白の世界に
俺の声だけが木霊する。
『早く…思い出して?風牙くん。』
さっきの小さな女の子が
前に現れ、
そう言って消えた。
誰かわかんねぇ………
けど、何なんだこの
胸の痛み……
いてぇよ。
辛い。悲しい。
勝手に涙が溢れてくる。
「は……何?この涙………勝手に…」