冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ



「ねぇ…アキヒロ。抱いてよ…」



弱々しい声でそう、俺に擦り寄ってきた彼女。

でも、もしかしたらこれさえも…るりの計算なのかもしれない。





「…るりは、初めてだろ…?」






「違うよ。」






「え?」




「るりは、もう色んな人としてきた。」





体が硬直した。

だって、るりに彼氏が居るなんて噂を聞いたことがない。



「言っとくけど彼氏じゃないよ。」




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