冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ
「ごめんな。長話しちゃって。
早く佐々木さんのところへ行こう。」
「あぁ。」
他にも聞きたいことはあったが、
アキヒロが、あまりにも切なげな表情を浮かべていたから言わないでおこう。
そして、裏庭にやっと着いた。
やっぱりそこには、背中を丸めて泣いている佐々木の姿があった。
今すぐにでも、抱き締めたい。
でも………今は行けない。
俺は、アキヒロに言われるがまま物影に隠れて
二人の話に耳を傾けた。