冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ
「…さ、佐野くん!?…ち、かくないですか?」
佐野くんの肩を両手で必死に押して抵抗した。すると、佐野くんは
私の両手首を掴み…私を見つめながらこう言った。
「…好き。」
「…え……?」
い…今、なんて?
「…佐々木さんが居たから…俺は負の連鎖から抜け出せた。」
「…ちょ…さ…佐野くん!?」
「でも…、本気で好きになる前で良かった…。」
(…はぁ…ビックリした。なんだ…好きじゃないんだね。告白されたのかと…ってえ?
好きになる前?……それって。)
「…じゃあ、もう少しで私のこと好きになってたの?」