冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ
って!私、何聞いてるんだか…
佐野くんが私なんかに…
「うん。好きになってた。」
「えーー!?」
まさかの佐野くんが私に!?
「…私のどこがいいのやら…」
ドジだし。すぐに泣いちゃうし!嫉妬してしまうと止まらないし。
私に取り柄なんてないのに…。
「どこがいい…か。…それは、横田くんが一番分かってるはずだよ。……ね?横田くん?」
え?
……なに?
なんで、佐野くんは…横田くんが居るかのように呼びかけてるの?
もしかして…
嘘でしょ?
私が、勢いよく後ろを振り返ると…そこには
草の上を歩く音が聞こえたと共に、頭をかきながら不機嫌な様子で出てきた彼。
それは、まさしく…私の大好きな…横田くん
でも…どうして?
どうして、ここに居るわけ?