【短】Black Coffee
そんなの反則だよ…
顔の熱がどんどん上がって行く気がする。
「と、とりあえず…離れて…」
ずっとこのままじゃ私がもたない。
彼は少し残念そうに唇を尖らせて私から身体を離す。
その瞬間、安堵で思わず長い息が吐き出された。
「で、何をして欲しいの?」
「何でもいいん…だよね?」
確認のためにもう一度聞くと、彼はニッコリと微笑んだ。
「もちろん」
私が何をして欲しいのか…
それは考えなくてもよかった。
私がしてほしいこと、それは―――