【短】Black Coffee
オープンキッチンからコーヒーを淹れる彼の姿を見つめる。
彼の部屋で見る彼とはちがう。
とても真剣な眼差しで
本当にコーヒーに対して情熱を注いでいる。
生意気で意地悪
でも、そんなまっすぐな彼の姿勢を好きになった。
だから、そんな彼が見れるだけで幸せ
それだけで…良かったって思える。
「ほら、出来たよ」
カウンターからコーヒーを渡される。
私はそれを受け取り、机の上に置いた。
コーヒーが淹れられたカップをのぞき込んで、私は瞼を瞬きさせる。