【短】Black Coffee
■Black side
好きになったきっかけなんて覚えていない。
ただ、彼女の姿を毎日見かけて、気づいたら目で追っていた。
彼女は笑顔で楽しそうに働く。
その姿を店を通るたび、見ていた。
俺よりも大人で
だけど俺よりも子どもみたい。
優しくて可愛らしい人
俺は高校卒業して独学でカフェについて学んだ。
高校生時代にカフェでバイトした経験を生かして、自分の力で夢であるカフェをオープンさせた。
ただ、パンを作ることはできなくて…
近くのパン屋に提供してもらっていた。
そのパン屋で働いていたのが、彼女である白羽だった―――。