【短】Black Coffee
それから彼に無理やりアドレスを交換させられて、私が働くパン屋に押しかけてきて、仕事があるのに連れ出されて…
とにかく、彼の行動に振り回された。
そんな彼を好きになって…想いを告げて…今、こうして付き合っている。
このカフェがなければ、出会うことはなかった。
彼とこうやって付き合うことはなかった。
私はカフェの扉をおそるおそる開ける。
「…拓?」
「ん?おはよう、白羽」
彼はふんわりと優しい笑みを微笑む。
いつもと違う笑みを見せる彼にん?と首を傾げる。