青春ドラマチック。
退屈な日。
退屈な日の退屈な帰り道。
いや…
私は充実しているのかもしれない。凄く。幸せかも。
「どぅくし!!」
ばしっ
「痛ったぁ。涼!」
叩きつけるように渡されたのは、ぐしゃぐしゃのメモ。
「おい、読んだらメールしろよっ!」
「えっ?ちょ、まって…」
涼は、スクールバックをリュックみたいに背中に背負って走っていった。
「なんだよ。あいつ…」
―――――――――――
「ただいまぁ」
「ねーちゃんお帰りぃ」
私はドタドタと階段を上り、部屋に入った。
「んだよ、ねーちゃん。」
「なんか良いことでもあったんじゃないかしら?」
リビング辺りから、弟のヒロと母の声が聞こえた。