うさぎの学習


そんな時……
この店でナンバー3の女の子が声をかけてくれた。


店の更衣室には、売上と指名によるグラフが貼り出されてあり、実質的に、この子が、店で三番目に人気があるって言う意味。


「ユリアちゃんって言うんやね?
私……マイって言うねん、よろしく♪」



初めて、言葉を交わした日、マイちゃんは、場内指名(その女の子が呼んでいる客席にヘルプとして呼ばれること) に、ウチを呼んでくれた。



この世界で初めて出来た連れ……って言うても、ウチより4っつも年上のお姉さんやったけど。


マイちゃんは、ナンバー1とナンバー2の女の子、それに、上位にいる女の子達と仲が良く、グループを組んでいた。


店内には色々、派閥グループがあり、このマイちゃん達のグループが一番売れていたから、店側も一番可愛がっていたし……
要するに、このグループを敵にまわしたら、働きにくくなる状況やった。


入って直ぐに、そのグループ入りしたウチは……何てラッキーな星?って有頂天になった。


その時、全然目立たつ事のない、えりの存在に、ウチは全く気付いていなかった。


マイちゃんに、ある日突然言われた。




 
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