うさぎの学習
36久美子が……
●ウチ●
「いらっしゃいませ~」
店のドアが開き、お客かと思ったら久美子やった。
「ママ、すいません……
つい転た寝してしまい……ケータイの音も全然気が付かなくて……」
「心配したわ、ほんまに何かあったんかな?と思って」
「……すいません」
……って久美子?
あんた……その顔、何?
見るからに、疲れきった顔……
どないしたん?と言いかけたが……店が混雑していた為、ウチは言葉を飲み込んだ。
今は営業中~
とにかくお客が優先やから……と、この時に、久美子の体調を、心を後回しした事によって、後でえらい事になってしまった。