うさぎの学習


悲しみがジワジワわふつふつと、怒りに姿を変えていく。


頂点まで上り詰めたウチは、テーブルに置かれた封筒を投げつけてやろうと、それを掴もうとした瞬間!?


ウチの先手がおった!


その封筒を掴んだのは、古びたグローブ!?


不動の石像が爆発した!!


ばあちゃんは、掴んだ封筒を直樹の顔面に投げつけ、

「こっらぁ~~
何が家柄や?何が将来じゃい!
お前らな、頭に教養ばっかり詰め込んでも、心は空っぽのまんまで、今まで何を勉強してきたんじゃい!?
親が親なら、子も子じゃい!
一人前に、人の大事な娘に手をつけやがって、このガキ!
我のした事も、我でケツよう拭かんのかい?
もうええわい!
この満月の腹の子はな……ワテが命かけてでも立派に育ててみせるさかいに、あんた所には一切迷惑かけへんわい!
帰ってくれ~~~
帰れ~~はよ、ここから出て行け~」


   ばあちゃん



   ばあちゃん



   ばあちゃん



あんなぁ、ウチなぁ、あんたの孫でホンマに良かった。
 

ばあちゃん、ウチなぁ、我がままで勝手で強引で、ホンマに……



   ごめんなぁ。




 
< 243 / 314 >

この作品をシェア

pagetop