うさぎの学習
カウンターの奥には、小さな厨房があり、そこには……何故だか?洗濯機が置かれていた。
お客さんに出すオシボリは、業者にレンタルせずに、ここで洗っているみたい。
いい香りのする柔軟剤で仕上げ、従業員が決まった巻き方で巻き、ホットボックスに入れる。
今時、夜の店にしては……
何て家庭的な店なんだろう?と思った。
えりさんとオシボリを巻いていたら、お客さん第1号が入って来た。
「いらっしゃいませ~」
歳で言えば60歳近いようなオジサンだった。
ボトルはキープしていなくて、瓶ビールのお客さん。
ママとえりさんと私はカウンター内に立ち、ビールを酌み交わしながら、そのお客の相手をした。
簡単な自己紹介を交わす。