うさぎの学習


「久美ちゃん、飲みやぁ~~」


山ちゃんと名乗る、そのお客第1号は、ビール瓶を片手に、いくらでもすすめてきた。


その内に、お客さんがぱらぱらと入って来て、ママとえりさんは違う場所に散らばって行った。


私はと言えば、さっきからずっと山ちゃんの前で……


「ジャンジャン飲みやぁ~」

と、私のグラスにビールを注ぐ、注ぐ、注ぐ……
何だか目の前が、ぐるぐる回ってきたんたけど……


あぁぁ~~
気持ち悪いよぉ~~


気が付いたら私はトイレの中で……
便器を抱きかかえ、しゃがみ込んでいた。


後ろから、あの中高生……じゃないや、まんげつママがハスキーな声で言った。


「喉に指を突っ込みぃ~
指を突っ込んだらゲロが出るし、吐いたらスッキリするから」


ゲボッ、ゲボ、ゲボッ………。


あぁぁ~気持ちわりいよ~~
便器が回ってるよ~誰か助けて~






 
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