うさぎの学習
ピンポン!ピンポン! ピンポン!ピンポン!
ピンポン!ピンポン
まだ早朝じゃない?
こんな朝からいったい誰よ?
時計を見たら、朝の6時だった。
ドアを開けたら、そこには!
ママ!
ノーメイクのまんげつママが……
朝の光をバックに立っていた!
その顔は夜見るよりも、尚更幼く、そして可愛く見えた。
ママは履歴書を見ながら、部屋を探し、ここまで訪ねてきたのだった。
「どないしたん?
病気と違うのやろ?
何か気に入らんことでもあった?」
「…………」
「なぁ、頼むわ、
今日は出て来てやぁ、
次の子が見つかるまでの間だけでも……
せめて、今月一杯だけでも、働いてくれへんかな?」
必死の瞳で、ママは私に訴えてきた。
こんな私を何故?
お酒も弱い、会話も下手くそ、そして可愛くない体。
私が、うんと頷くまで、ママはずっとそこに立ち続けるであろうと言った迫力に……その根性の瞳に、私はついに負けてしまった。