Sentimental My Girl
芽生え
季節は夏、ギラギラした太陽がじりじりと照っている。生徒達はもうすぐ始まる長い休みを前に浮かれている。



つかさは気怠い午後の講義をボーっと聞きながら、沙紀との予定を考えていた。


夏祭りに海に旅行。沙紀はこれでもかと言うくらい提案してきた。



（とりあえず短期のバイトしなきゃなー）



欠伸をしながら考えていると、隣の子が〔三浦ちゃん、合コン行かない？〕とノートの端に書いた文字を見せてきた。

少し仲良くなった石川という子だった。

〔でもあんまり興味無いし人見知りだから〕
とつかさが書くと石川は〔大丈夫だって！すぐ慣れるし絶対楽しいからさ♪〕と書いた。


つかさはこの機会に行ってみようかとかすかに思う。そして〔考えてみるね、明日には教えるから〕と書き足す。


石川はニッと微笑みながら親指を立てた。





放課後、つかさは合コンのことを沙紀に相談した。
沙紀はあっさりと「いいじゃーん、行ってきなよ！」と答えた。
つかさが不安な表情をすると「人数に空きがあったら沙紀も行ってあげるよ」と嬉しそうに言った。


そのことを石川に報告すると石川はよろこんだ。「やった！これで５：５になるわ！」
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