Sentimental My Girl
それから二人は2次会、3次会まで行くことになり、3次会にもなると人数も7、8人に減り、気怠い雰囲気になる。

場所はマユ先輩という女の先輩の家。




つかさは他の1年生たちと少し打ち解けてきた。
沙紀は先輩たちと恋の話をしている。



外がほんのり明るさを増してきた頃には沙紀は酔いつぶれ、マユ先輩に介抱されていた。

つかさは酒が弱いため、1次会の2杯でやめていた。


沙紀を心配していたが、酒癖の悪い先輩に絡まれてそれどころではなかった。

沙紀の話し声はかろうじて聞こえてくる。



「マユ先輩ありがとぉー。沙紀、マユ先輩大好き」


つかさは先程から少し、沙紀が女の先輩たちに媚び気味だと感じた。


(女の先輩ってどう接していいのかわかんないや…)


つかさは高校では帰宅部、中学では部員が少ない文芸部だった。だから〔女の先輩〕は未知の領域なのだ。



(沙紀みたいに笑顔で先輩たちの話を聞いたりすればいいのかな…

なーんかヒラ社員と上司みたいで嫌な感じ)


つかさは小さい頃から女の子の友達を作ることが苦手だった。


今も、やっぱり難しいと感じてしまう。
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