KIGEKI
8場
文化祭当日、第1会議室は朝から列ができるほどの、人気だった。
看板には、あの花園君も参加中と書かれており、女子たちがきゃあきゃあと騒いでいる。
「すごい列ですね。」
「当たり前でしょ。午後はもっと並ぶでしょうね。」
腕組みをしながら河端が、うんうんとうなづく。
「うなづいてないで、ちゃんと宣伝するよ!!」
ガッツポーズをしながら宮澤がいう。
「はいはい。じゃあ、宣伝しに行くわよ。」
「私は、チョコバナナを販売しているクラスの人に宣伝をしたいと思います。」
「いいね!!チョコバナナおいしそう!!」
「食べるんじゃなくて、宣伝しに行くのよ。買うから来てって、わかった?」
「わかってる。わかってるって。」
宮澤がスキップしている後を、嶋崎と河端が看板を掲げて歩き出した。
目指すは、チョコバナナを販売している北館1階の家庭科室。