一生一緒

「どれにすんだよ。」
「待ってよ―。」
並んであるパン
全部食べたいけど
竜に殴られそうだから
カレーパンにした。


ジュースも買ってもらい
教室に戻った。
ケータイを見ると
隼人から着信2件
来ていた。
「電話していい?」
「いいよ。」
隼人に電話した。
おなじみの機械音が
聴こえる。

「しおり?」
「あたしのケータイから
かけてるからあたししか
いないでしょ。」
隼人の天然がカワイくて
思わず笑ってしまった。
「だよな。
今雑誌の撮影中だから
また電話する。」
耳を澄ますと
カメラの音が聴こえる。
「分かった。」
「しおり好きだよ。」
「あたしも好きだよ。」
そう言い電話を切った。

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