―彼氏と彼女―




 後少しで、あの時決めた一年が終わる。




『一年間は、彼女の勉強の邪魔をしない。』



 俺自身で決めた約束。


 春休みも、夏休みも、これから来る冬休みも、俺は我慢するんだ。



 だから―――


 二年になったら、覚悟しろよ。





 触れたくて、触れたくて……


 ふり積もる雪のように溶けることはなく。

 ただただ、募らせただけの想いを君にぶつけたら―――




 君は、どうするだろうか。

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