―彼氏と彼女―




 いつもの別れ道になると、俺はいつものように


「じゃあ、また明日」


 手を挙げて帰って行く。




 後ろからは、彼女の「また明日」の声がする。



 それは、いつもの光景。







 彼女の返事を聞きながら、今日もホッとする。



 明日も一緒に帰れる。


 明日も彼女に逢える。





 触れたくても触れられない手。


 ……明日こそは、繋げられるだろうか。


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