♡幼なじみの恋愛事情♡
「佐原…?誰だそれ。怪しすぎる。行くな」
「でも呼ばれてるのに行かないなんてダメだよ」
「そんなの勝手に待たせとけ!!馬鹿」
「バカって何よ!!大事な話かも知れないでしょ!」
って言って私はずかずか階段を上る。
自分勝手な蓮なんて知らない!
バカって言った方がバカなんだもん。
「ひよ、これ……」
あとからそっと追いかけて来た湊はちょっとだけ遠慮がちに白い紙を差し出した。
それはさっきの紙切れで。
「あ、りがとう」
私は伏し目がちにその紙を受け取って、また一人で歩きだした。