♡幼なじみの恋愛事情♡
「で? なんて答えたんだよ」
「べつに……蓮には関係ないし」
さっきのこと、別に蓮に話しても良かったんだけど。
なぜか嫌だった。
蓮に話すのは、イヤなの。
「言えよ」
蓮はそう言って私の手を掴んだ。
「イヤっ。絶対言わない!!蓮には関係ないもん!!」
強い力で掴まれた手を、大きな声でそう言いながら振り払った。
「あーそうだよな。俺には関係ないもんな。」
「あ……ご、めん」
自分のしたことをひどく後悔して、今度は私が蓮に手を伸ばす。
でも蓮は私の手を軽くあしらった。
「触んな。バカひよ」
久しぶりにこんなに怒った蓮を見た。
こうなるともうどうしようもできない。
私はただ、教室から出ていく蓮の背中を見ていることしかできなかった。