♡幼なじみの恋愛事情♡
私は閉まっている薄いピンク色のカーテンを少しだけ開けて、外を覗いてみる。
私の視界に入ってきたのは、玄関先で佇む蓮だった。
「れん、だ……」
「だから言ったでしょ?」
えっへん、と言わんばかりのドヤ顔をする瑠衣。
そんな瑠衣はちょっと可笑しかったけど、そんな瑠衣より蓮の方が可笑しくて。
「何で入ってこないんだろ?」
いつもなら自分の家のようにズケズケ入ってくるくせに。
「ひよりに悪いことしたって思ってるからじゃない?
私、帰るからっ」
そう言って、瑠衣はベッドから立ち上がる。
またミシッとベッドが軋むけど、瑠衣はカバンを手にして笑顔になって。
神崎くん呼んでくるから、と言って部屋を出て行った。
また、部屋が静寂に包まれる。