Yummyな奴隷と愛するアイツ★⋆
汚い言葉を優しく囁いて

(1) Equilibrium...釣り合い

「君さぁ...キス、下手。」

初めてのキス、告白してOKされて三十秒以内、好きな人に言われた一言でした。

»»___________________________★⋆

一週間後...

「単刀直入に言うから良ぉっく聞け。」


「......用件を十秒以内に言え、俺はテメエと違ってバイトで忙しいんだよ。」


学校の廊下で繰り広げられる、あまりにもおかしな会話。征服のスカートの下にジーパンを堂々と着ている男みたいな女と、‘良く注意されないなぁ’っと関心するほど征服が乱れている男子。



Girl’s Name: 音影来夢{オトカゲ・ライム}


Boy’s Name:  白崎奇雨{シラサキ・キサメ}



「うっせぇな、このバイト馬鹿!少しくらい時間空けろっての!」

見かけに合った男らしい口調。

赤毛が混ざった茶色の髪はバッサリとショートに切られていて、良く似合う。

顔はどちらかというと綺麗より可愛くて、体つきは普通の女以下。

ロリタ少女みたいな大きい瞳は血色のカラーコンタクトで隠されていて、通りかかる人を一瞬ギョッとさせる。

それが、音影来夢。



「...いぃーち、にぃー、さぁーん...」

短気で有名な学校一の悪い子ちゃん。

性欲と汚れで溢れた暗闇の瞳、刃みたいな鋭い視線。

瞳と釣り合う黒い髪は肩より少し短く、まるで起きたばかりのようにだらしがない。

純粋さを無理やり叩き出されたこの男。

それが、白崎奇雨


「あぁもう!分かったから待てって!」


「...ごぉー、ろぉーく...」

無邪気なおてんば娘。

皮肉な色気がにじみ出る男。

善と悪。光と闇。

これが違う道を歩む只のクラスメートの‘仲が深まる切っ掛け’だった。


「冷血馬鹿!頼み事とかすんの苦手なんだよ!だから―」


「...きゅーう...」





















「キスの仕方!」










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