仮
着崩れた淡い朱色の着物を脱ぎ
仕事用の綺麗な青色を身にまとう
2年もこの生活をすると
自然と着付けが上手くなる
そんなところも嫌みに感じる
布団を替え
顔を洗い
髪を結い
紅を引く
変えた布団と着物を
共同の洗濯機に入れる頃には
陽は落ちて消えてた
始まる静かな夜を一人で見ていた
時計の針が7時を回れば
店が開く
それと同時に数人の客が指名を入れる
そう、
ここは
花魁形式の風俗店