32回、好きって言うよ。





パシャパシャと2人の頭上の傘に雨が降りつける。



歩くたび少し触れる肩に意識が集中する。






雨の匂いと、翼先輩の香水。





1つの傘の下というこの空間は、思った以上に2人の距離が近すぎて。



隣にいる彼の顔を、見上げることができずにいた。






柄にもなく恥ずかしくて、足元をみて歩く。



翼先輩も前を見てる。





歩く度パシャパシャ跳ねる水。








< 180 / 320 >

この作品をシェア

pagetop