32回、好きって言うよ。
「お……お待たせしましたっ!」
「そこまで急がなくていいけど」
「翼先輩を待たせるわけにはいかないです」
「そう?」
そんな話をしながら、いつもの帰り道を歩く。
「…あ、バイバイ!西原!」
帰り道に西原の姿を見つけて、手を振った。
「あ…、じゃあな」
西原に背を向け翼先輩と並んで、駅に向かおうとすると。
グイッと捕まれた右腕に、必然的に振り向く。
「西原……?」
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