32回、好きって言うよ。





「あの……さ…」





捕まれた腕が、なぜか熱くて。


いつもと違う真剣な瞳から、目が離せなくて。


もう片方の腕からは、翼先輩の温もりが伝わって。







「……ごめん、やっぱり俺……」





西原の腕をつかむ力が強くなる。


翼先輩の手を握る力も強くなる。








「俺、如月のこと好きだ」








「……え…」







「もう……ダメなんだよ。
訳わかんねぇくらい好きだ。




……だからさ、フってよ」







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